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【プロサッカーアナリストを目指す現役大学生の成長日記】【最終回】vol.10 優勝後の入れ替え戦の振り返り

こんにちは。
FL-UXマーケティングチームです。

さて、本日は、沖縄国際大学4年生の平安名和樹(へいあんなかずき)さんの連載「プロサッカーアナリストを目指す現役大学生の成長日記」最終回をお送りします。

平安名さんは沖縄国際大学サッカー部でゼロから分析班を立ち上げチームに貢献するとともに、自らの夢を実現するために持ち前のフットワークの良さを生かし、幅広く活動されてきました。

私たちが最初にに平安名さんと出会ったのは約2年前でしたが、この連載を通して色々とコミュニケーションさせていただき、私たちにとってもたくさんの発見を学びを得ることができました。
(平安名さんの他の記事はこちらからご覧いただけます。)

最終回の本日は、九州大学サッカーリーグの入れ替え戦について振り返っていただきます。
それでは早速、平安名さん、お願いいたします!

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こんにちは。
 
当ページへのアクセスありがとうございます。『現役大学生の成長日記」として定期的に投稿させていただいている沖縄国際大学サッカー部アナリストの平安名和樹(ヘイアンナカズキ)です。
 
私が大学に入ってプロのアナリストを目指すようになってから、いろいろ取り組んできたことをお届けしたいと思っております。
 
前回は「九州リーグ二部優勝しての振り返り」についてお話しをしましたが、今回は「優勝後の入れ替え戦の振り返り」についてお話していきたいと思っています。よろしくお願いします。

去年の11月にリーグ戦の全日程が終了し、結果は9勝1分無敗で2部を優勝することができました。通常なら優勝すると自動昇格という形で一部に昇格する事ができるのですが、去年はコロナの影響もあって入れ替え戦に臨まないといけない形になっていました。リーグ戦を優勝したとしてもこの入れ替え戦で勝たなければ昇格はできない条件なので入れ替え戦はこの1年間の集大成ともいえる試合でした。

入れ替え戦の相手は一部リーグの自動降格を除いた最下位のチームと対戦する事になり、試合の結果は3-1で見事勝利を収め、4年ぶりの九州一部昇格を決めることができました。去年リーグ優勝をして、さらに入れ替え戦も勝利する事ができました。ここからはそれまでの活動を振り返ってみたいと思います。

一年間の集大成

リーグ最終節から入れ替え戦までは三週間程間が空いていました。時期は12月に突入し、正月休みムードが徐々に高まってくる中、リーグ優勝からまたもう一度チームの気を引き締めることが重要でした。選手たちはそれを分かっており、自分たちで声を掛け合って緊張感のある環境を作ることはできていたと思います。

スカウティングに関してはリーグ戦の時とはまた違った緊張と難しさもありました。いつものように直近の映像を入手するのですが、そこで問題なのが果たして相手がその戦い方のままで入れ替え戦も臨んでくるのか、という事でした。相手にとってもリーグ戦とは違い一発勝負の入れ替え戦、これに負ければ二部に降格をしてしまう可能性があり、ましてや夏に対戦経験もあったので、うちの戦い方を研究してリーグ戦とは違う形でくる可能性も考えられました。映像は局面ごとに100以上のタグを打ちながら、個人の特徴的なシーンにもタグを打ち、スカウティングのレポートと映像を作成していきました。映像を作成する際は常に予測を立てて、今の映像に疑いをかけながら見て作っていました。

※疑いをかけながら見る→映像と違うパターンだとどのような形でくるのか考えながら映像を見る事

スカウティングミーティングの改善

資料作成後は前回記事でも話したようにスタッフに共有し、確認して選手たちにプレゼンをしていくのですが、このプレゼンが選手たちの気持ちをさらにまとめるいい機会であり、とても重要な役割になっていました。ですが、このプレゼンには多くの課題がありました。

オンラインサロンで日々お世話になっている杉崎健さんともプレゼンについてのミーティングを行い、アドバイスを受けました。そこで話が上がったのは、まず「プレゼン内での無駄の排除」でした。

今まではプレゼンで映像を切り替える際に少しだけ時間がかかってしまっている状況でした。プレゼンはなるべく短い時間で済ませる事がベストであり、準備やシーンの切り替え、映像の操作に時間がかかっては、たとえ映像が良くまとめられていても印象として頭に残りづらくなっていまいます。映像の切り替えや次の資料に切り替える動作を極力無くす事によって選手たちにストレスを与える事なくスムーズにプレゼンを進められる事ができます。

細かい部分での微調整が僕はまだ足りなくて、そこの改善は必要でした。無駄な作業を減らす事によって映像に入れられるシーンを一つや二つ増やせる事ができたと考えると、ちょっとした工夫が大きく変わるなと思いました。後はプレゼン中に選手たちの目線を惹きつける為にレーザーポインタを使ったやり方や、Keynoteを映像で書き出し、1ページの時間を調整したりなど、いろいろ工夫できる所がありました。相手が聞きやすい、かつ自分が発表しやすいように資料を作っていく事でプレゼンの効果を最大限に発揮できるということが分かりました。
これらのアドバイスを受け改善し、プレゼンを無事行うことができました。資料作り以外でも、プレゼン時の話し方や話すスピードでまだまだ改善すべきところではありますが場数を増やして慣れていく必要があると思っています。

プレゼンの様子

入れ替え戦の試合内容

リーグ戦から3週間程経ち、試合を迎える形となりました。試合は相手のホーム会場で試合、うちはアウェイでの対戦でした。試合は前半30分沖国大CBからのDFの背後へのパスを送り込むと、そこに抜け出したFWが頭で合わせて先制点。

前半は向かい風の中、1-0リードで前半を終え、今度は追い風で後半に入ると、後半2分にエースが左サイドのドリブル突破、ペナルティエリア内で倒されるとPKを獲得。エース自らが決めて2-0とリードを広げました。一方相手は残留への意地を見せてロングパスを多用しながら積極的に攻めに転じ、後半26分には左のCKから中央で合わされ一点を返される展開。

昇格へは勝りのみが絶対条件の下、後一点を争う状況、時間帯に入ってきて両チームとも緊張が高まっていました。そして後半アディショナルタイム、相手が後一点と全体前がかりになっていた時に責め残っていたFWに奪ってからパスが入り、左サイドをドリブルで突破してゴールを右隅に決めて3-1とし、昇格を決定づけました。

昇格を果たしての新聞記事

入れ替え戦を終えて

入れ替え戦を勝利で収め、一部昇格を果たせた事、この1年間の目標を達成できたことに非常に嬉しく思っています。期待に応え結果を出し続けた選手、周りで支えてくれた選手、応援してくれた選手、保護者や関係者、スタッフたちには感謝の気持ちでいっぱいです。
僕自身もさまざまな経験をする事ができ、試行錯誤を繰り返していきながら、必死についてきてくれた選手たちに感謝の気持ちでいっぱいです。そして何よりもこの現場での経験を通して多くの方々と出会える事もできました。ありがとうございました。
4年ぶりに一部昇格を果たした沖国大ですが、元々は九州一部に居続けていたチームだったので、一部に上がったという気持ちよりは本来いるべき場所に戻ったという気持ちの方が僕の場合はしっくりきます。来年度からは僕は大学を卒業し、チームには所属していませんが、今後の沖国大サッカー部のさらなる発展を楽しみにしています。僕自身もさらにレベルアップしていけるように頑張りたいと思っています。

おわりに〜アナリスト記事Vol.1〜10を通して〜

2021年から始まった「プロサッカーアナリストを目指す現役大学生の成長日記」。自分がアナリストを目指すようになった経緯から実際にアナリストとして活動してきた内容や思ったことを中心にいろいろこの記事で書かせて頂きました。

この記事に興味を持って読んで頂いた読者の皆様、そして私にアナリストの活動記事を投稿する機会を与えてくださったRUN EDGE社の方々に感謝申し上げます。

この記事を通して、いろんな発信や自分自身の振り返りができたことはもちろん。何か少しでも読者の皆様のお役に立つことができれば幸いです。

記事を書き始めた当初はアナリストとしての活動、映像を見て、まとめて、伝える事を中心に活動していましたが、今では分析や指導者としての活動もしながら、指導者として学んだことを分析に活かしたり、分析で学んだ事を指導の現場で活かしたりする事ができています。まだまだ経験では足りない事だらけですが、インプットとアウトプットを増やしていきながら今後も頑張っていきたいと思っております。本当にありがとうございました。

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平安名さん、ありがとうございました!

4月からはいよいよ社会人として新天地でご活躍される平安名さん。これからたくさんの新しい出会いと経験が待っていると思います。私たちも応援しております。

平安名さんのTwitterInstagramでは平安名さんの日々の発信をご覧いただけますので、ぜひフォローをお願いいたします。同じようにアナリストを目指されている学生の皆さんも、ぜひご覧になってみてくださいね。

それではまた!


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