【新企画】「鳥の眼」で観るUEFAチャンピオンズリーグ〜アンチェロッティ率いるレアル・マドリードのワンポイント戦術分析〜
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【新企画】「鳥の眼」で観るUEFAチャンピオンズリーグ〜アンチェロッティ率いるレアル・マドリードのワンポイント戦術分析〜

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こんばんは!

つい先日までお正月だと思っていましたが、もう2月ですね。皆さん、いかがお過ごしでしょうか?

2月といえば・・・!サッカーファンの皆さんなら毎年楽しみにしているUEFAチャンピオンズリーグの決勝トーナメントが始まりますね!

そこで、「鳥の眼」で観るシリーズでお世話になっているとんとんさんとRUN.EDGEのコラボ新企画として、この決勝トーナメントに出場する全16チームの戦術分析、さらに、ビッグネーム対決を中心にマッチプレビューを書いていただくことになりました!!!

とんとんさんの記事を読んでから観戦していただければ、試合がより楽しめること間違いなしです。ぜひ楽しみにしていてください。(どんどん更新していきますので、ぜひフォローもお願いいたします!)

さて、初回の今回は、1stレグ初日の2月16日にパリ・サンジェルマンと対決するレアル・マドリードのワンポイント戦術分析をお送りします。パリ・サンジェルマンの戦術分析、そしてこの対決のマッチプレビューも続けてお送りしますので、合わせてチェックしてみてくださいね。

それでは、とんとんさん、よろしくお願いします!

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基本布陣は4-3-3。守備時も4-3-3でセットし、ビルドアップでは主に3種類のポジションチェンジを用いて前進。最終局面ではベンゼマとヴィニシウスが決定的な仕事をこなす。

守備

◆4-3-3、もしくは4-1-4-1でブロックを形成する。

◆敵アンカーにはIHもしくは3トップのいずれかが対応する。3トップというのはベンゼマ、もしくはボールと反対サイドのWGである。しかし、アンカーを見るほど3トップの守備能力と意識は高くないため、3トップがアンカーを見なければならない状態だと厳しい。

◆右WGのアセンシオやロドリゴはIHと同じ高さで、左WGのヴィニシウスはそれよりやや高い位置で守備に入る。ヴィニシウスは外を切るようにプレッシングをかける傾向が強い。ただし、フリーとなるアンカーを経由して左SBメンディとの間のスペースに送り込まれて前進を許すケースも少なくない。同様に、ヴィニシウスとCFベンゼマの間をドリブルやパスで通過されると対応が難しくなる。IHクロースが前進すると中盤の脇を使われてしまい、後手に回るからだ。

◆中盤3センターの脇に入られた場合はディレイを行う。SBは飛び込まずに味方CB、アンカー、IHのスライドを待ち、全体として一定の高さ(ペナルティエリアの先端近辺)まで引いてスペースを埋める。

◆カゼミロが左サイドのカバーに入ることで人数が担保できるため、ヴィニシウスは途中で守備を止めてカウンターの準備を行うことができる。

◆右サイドではSBカルバハルが的確にディレイとポジション修正を行うことで数的不利な状況にも対応している。敵WGが絞った場合、奪取のチャンスであればアンカー脇まで前進して攻撃の芽を摘む。カバーエリアの広いミリトンがサイドをケアし、その間だけポジションを入れ替える等、DFラインのメンバー間の柔軟な対応が光る。

◆クロス対応に脆さを見せる。DFラインのメンバーの身長が高くない以上に、プレッシングのかからないSB手前のスペース、ゴール前に備える選手の少なさによる一人あたりのカバーエリアの広さが原因となる。

◆ボールを失った際は近くの選手からプレッシングをかける。カゼミロは近くの選手へのパスカットを狙える位置をとり、CBのアラバとミリトンは鋭い出足で奪いに行く。敵がバックパスを選択すると全体を押し上げる。

◆ラインを押し上げ前線からはめ込む際、全体が間延びして中盤でロングボールを拾うことが難しくなっている。

◆頻繁なポジション移動による被カウンターのリスクは拭いきれていない。

攻撃

◆ロングボールはベンゼマの高さ、もしくはヴィニシウスのスピードを活かすボールを送り込む。ベンゼマの高さを活かす場合、右WGがベンゼマの背後に抜ける動きをセットで見せる。

◆ミリトン、アラバは共にビルドアップに長けた選手であり、ドリブルで持ち上がることもできる。

◆カルバハルとメンディは、共に横方向のドリブルの活用に長けている。これはビルドアップ段階で中央にボールを移動させつつ新たなパスコースの創出、中盤の選手とのリンク、内から外に向かってプレスをかける選手を外す、GKや逆サイドへの展開を行う上で重宝している。この動きの活用に関しては現状世界でトップといえる。

◆レアル・マドリードの攻撃には柔軟なポジションチェンジが用いられ、それによって敵陣に隙を生み出し、ヴィニシウスやベンゼマがゴール前で仕事を果たしやすい環境を整えていく。ただし、柔軟といってもこのポジションチェンジのベースは3つだ。

モドリッチ、カルバハル

右IHに入るモドリッチは比較的自由にポジションをとる。モドリッチの位置取りによってカルバハルがバランスをとるといった関係性となっている。

モドリッチがサイド低い位置に降りる場合、カルバハルは高い位置のハーフスペースに移動する。「ハーフスペース高い位置:配球役、サイド低い位置:スピード型」から「ハーフスペース高い位置:スピード型、ハーフスペース低い位置:配球役」というように陣形(三角形の頂点の配置)と特徴を変化させることで敵に違った判断を強いていく。この時、WGのアセンシオやロドリゴはサイドに張っているケースが多く、少しだけ降りてモドリッチからのパスコースを作る等、上下動のみとなる。カルバハルは高い位置に出た場合、右サイド裏だけでなく、ベンゼマが降りてできたスペースに抜け出すというモドリッチに無い動きも見せる。

このポジション移動ののちボールを失った場合、モドリッチとカルバハルは都度ポジションを元に戻すのではなくプレーが切れるまでその位置に入ることで無駄な消耗や移動を省いている。

これとは別に、モドリッチは左サイドに流れてパス交換に関与するプレーも見せる。この時のカルバハルは敵のポジションを確認し、WGが張っていなければアンカー脇へと絞った位置をとり、カウンターに備えている。

カゼミロ、クロース

パス能力の高いクロースがポジションを下げる際、敵がその動きに呼応してついてくる場合にカゼミロがポジションを上げ、クロースからのパスもしくはメンディを経由してパスを受ける。カゼミロをマークする役割はFWが担うケースの多い中で、カゼミロがポジションを上げると受け渡しが必須となるため、効果的なプレーとなっている。

また、カゼミロはクロースやモドリッチほどのパス精度は持ち合わせていないが、少ないタッチでボールを捌くことができるため、ショートパスを捌くことで味方との距離感を適切に保ち、攻撃にリズムを生み出すことができる。

メンディ

メンディは通常の左SBの位置から、ビルドアップ段階でハーフスペース高めの位置へとポジションを移す。ヴィニシウスへのパスコースを空けるのと同時に、SB裏のスペースへと流れることもできる。後方にはクロースやカゼミロも位置しているためバランスとしても問題はない。ヴィニシウスを活かしつつ、自身も攻撃に参加する効果的な動きとなっている。

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とんとんさん、ありがとうございました!

ぜひ続けて、パリ・サンジェルマンの戦術分析もチェックしてみてくださいね。

それではまた!


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