
【プロサッカーアナリストを目指す現役大学生の成長日記】vol.9 九州大学サッカーリーグ2部の振り返りと入れ替え戦に向けて
こんにちは!
FL-UXマーケティングチームです。
いよいよ12月。すっかり寒くなり、冬らしい気候になってきました。
皆さん、いかがお過ごしでしょうか。
さて、今回は、沖縄国際大学サッカー部で自ら分析班を立ち上げ、アナリストとしてチームの勝利に貢献している同大学4年生の平安名さんの連載をお送りいたします。
3年生の時から弊社のnoteにご寄稿くださっている平安名さん。学生生活も残りわずかですが、着実に成長されている様子が伺えて、私たちも大変嬉しく思います。
(平安名さんの他の記事はこちらからお読みいただけます。是非チェックしてみてください。)
それでは早速、平安名さん、お願いいたします!
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こんにちは。
『現役大学生の成長日記」として定期的に投稿させていただいている沖縄国際大学サッカー部アナリストの平安名和樹(ヘイアンナカズキ)です。
私が大学に入ってプロのアナリストを目指すようになってから、いろいろ取り組んできたことをお届けしたいと思っております。
前回は「リーグ戦を通してのスカウティングのプレゼンの内容」についてお話しをしましたが、今回は今年の九州大学サッカーリーグ2部の日程が終わったのでその振り返りをしていきたいなと思っています。
よろしくお願いします。
6月に開幕した九州大学サッカーリーグ2部。11月19日の最終節を含めて全10試合が終わりました。結果は9勝1分無敗で2部優勝する事ができました。3年前、1部から2部に降格してから一昨年は5位、去年は3位と思うような結果が出ない中、今年は無敗で優勝する結果となりました。そこから12月にある一部入れ替え戦に出場します。
今年の九州大学サッカーリーグの振り返り
私は6月から11月までのリーグ戦を戦う中で主に相手の分析と自チームの分析を行ってきました。リーグ戦の間に大学トーナメント戦や天皇杯などがありましたが、基本的にはリーグ戦が中心です。この一年私は、TOPではリーグ戦の相手の分析、自チームの振り返りを
担当しBチームではコーチとして練習を考えてコーチング、その他にも外部からの分析の依頼もいただいたため、いろいろな事を経験させてもらいました。
スカウティングに関しては、リーグ戦が近づくと試合がある週の一週間前、つまり試合の2週間前から分析はスタートします。まずは相手の映像を集め、それをFL-UXにアップし、映像を見ながらタグを打つ作業などを行います。それと同時に相手の情報(相手のシステム、選手情報、4局面情報、直近の試合情報、得失点パターン、得失点時間帯、KEYプレイヤー情報、セットプレー情報、etc.)を調べてレポートにまとめ、それを一週間前(先週末の試合後のオフの日)には監督、コーチの方たちに共有しています。その後に今度は映像でも先ほどタグを打ったところから事象ごとに分けて、重要な部分をピックアップし、映像の尺やストーリー性を踏まえて構成して、スカウティングの映像も作っていきます。
まとめた資料はスタッフ陣に共有し、大会の週のオフ明け火曜日には相手の情報が整っている状態になるようにしていました。チームの分析を行なった後、今度は個人分析も何人か行います。先ほど調べたKEYプレイヤーについてタグを打った試合から探し出し、個人映像として作成します。スカウティングレポート、スカウティング映像、個人映像、これら全ては最低3日前にはまとめて準備できているような流れです。この曜日やタイミングはチームによって様々です。
監督、コーチたちと確認した後は、修正があれば修正を行い、試合の3日前の水曜日(日曜日が試合の場合は4日前)には選手に向けて練習前にミーティングを行います。ミーティング後は相手を想定した紅白戦を行い、紅白戦は映像も撮りながら練習にこられなかったコーチたちにチームの状態を共有し、選手にも共有していました。2日前か前日はセットプレーの練習を行います。その際も練習の前日にはセットプレーの映像を全体に送り、練習時ピッチで相手の配置を確認しながらポイントを伝えていきます。そして試合本番を迎える流れでした。


大会がある週は基本これらの作業は一人で行い、大会が翌週も続けてある場合はこれらを連続で行う事もありました。試合の一週間前には映像や資料ができているのがベストなので、翌週もリーグ戦がある場合は今週試合の資料を作り終えたらすぐに次の分析に取り掛かるような流れです。
プロの現場ではこのような流れは当たり前にあると思うので、そのスケジュールの中でもいかに精度を落とさずに分析ができるか、自分自身を試す気持ちで積極的に取り組みました。
試合の日は主に監督のサポートに入り、ミーティングでは少し全体に話しかけたり、アップの準備、サポートを行いました。試合が始まると、ベンチで相手の位置とシステムがスカウティング通りなのか、相手の戦い方は予想通りなのかをベンチで一緒にいるコーチとチェックしていきます。本来なら上から見ながら、撮った映像を下に送るなど情報共有をしたかったのですが、ネット環境の問題や機材、人手の問題があったので、リアルタイムではボードに選手の情報や試合の情報や集計するデータを書き込んでテクニカルエリアにいる監督に後ろから伝える役割をしていました。
リアルタイムでの分析はチームによってどこまでできるかは様々ですが、映像を使ったり、人数を増やしたり、データを取ったり、まだまだ強化していく必要があると思っています。


そして試合が終わると撮った映像をクラウド上にアップして選手に共有し、そこから5分〜7分ほどのハイライト、振り返り映像を作っていきます。そしてまた週明けのトレーニングに向けて準備していくような流れでした。自チームの振り返りについてはもう少しミーティングを増やすなり、選手とのコミュニケーションを増やす機会がもっと必要かなと思っています。
今年一年間を通して大きくはこのような内容でした。これらをやりながら、BチームのTR作成や選手とのミーティング、外部からの分析作業、大学の卒論も行いながら、時には県外のチームやクラブを訪問し見学。一時はアルバイトもしていました(笑
これらの事はなかなか学生では経験できないと思いますし、それらを経験させてもらえる今の環境にはとても感謝しています。分析した事をアウトプットし、それを試合に活かしながら、チームの成長に繋げる事ができる事以上に嬉しいものはありません。
今年の沖国サッカー部は、試合で勝つ機会が多かったのですが、忘れてはいけないことはどんな状況でも常にアップデートし続けることです。スカウティングを行う際も、分析の内容は良かったのか、プレゼンは選手にしっかり伝わったのか、他にも重要な情報はないのか、いろいろ試しながら成果と課題が出てくるのでそれをしっかり分析し、次はより良い分析とミーティングができるように常にアップデートをしていくことが今後の活動にも活かされると思っています。
アウトプットできる環境に感謝しながら常にチャレンジしていく意識は変わりません。その意識でやり続けることによって前できなかった事ができるようになり、それが成長に繋がっていると思いますし、成長すると結果にも繋がると思っています。
「結果に囚われるな、成長にとらわれろ」私が以前、本田圭佑さんとお話しする機会がありその際に言われた言葉です。この言葉は今の私に繋がっており、これからも重要なキーワードになってくると思っています。
入れ替え戦に向けて
チームは2部で優勝した後、12月に行われる1部昇格の入れ替え戦に臨みます。一昨年、昨年のコロナの影響で昨年2部から1部への昇格はありましたが、1部から2部への降格がなかったので、今年はチーム数を調整する為優勝しても入れ替え戦という厳しい状況です。ですが、今のチームは勢いがあり、まとまりを見ても十分一部昇格できるチームだと私は思っています。去年は2部3位で終わり、後一歩で一部昇格ができず悔しい思いをしました。去年の思いを忘れる事なくここまできたので、最後まで悔いが残らないよう選手たちが良いフォーマンスができるように最高の準備をするだけです。
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平安名さん、ありがとうございました!今月行われる入れ替え戦、私たちも応援しています。
平安名さんのTwitter、Instagramでは学生アナリストとして活動される平安名さんの日々の発信をご覧いただけますので、ぜひフォローをお願いいたします。同じようにアナリストを目指されている学生の皆さんも、ぜひご覧になってみてくださいね。
それではまた!
平安名さんも活用している、RUN.EDGEのスポーツ映像分析・コミュニケーションアプリFL-UX(フラックス)のご紹介はこちら からご覧いただけます!
スマホやタブレットで撮影したあなたのチームのプレー映像を簡単に編集することができるので、ミーティングのための映像資料の作成も簡単にできます。また、家にいながらチームメンバーと試合映像を見ながら、チャットでプレーの振り返りや次の試合に向けた話し合いを行うことも可能です。
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