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【「セーフティ」が攻撃の起点に】シモーネ・インテルの5-3-2戦術分析〜前編〜

【「セーフティ」が攻撃の起点に】シモーネ・インテルの5-3-2戦術分析〜前編〜

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こんにちは!

本日はとんとんさんのイタリアサッカー特集第4弾。セリエAの首位を走り、昨日1月12日に行われたスーペルコッパでも見事勝利を収めたインテルの戦術について語っていただきます!前編、後編合わせてお楽しみください!

(ここから、とんとんさんの文章です。)

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シーズン前半戦終了時点で14勝4分1敗、49得点15失点という成績で首位に立っているインテル・ミラノ。ラツィオで好成績を残し今季監督に就任したシモーネ・インザーギが忽ちのうちに戦術を浸透させ、内容の伴ったカルチョを展開している。

インテルの特徴は安定したポゼッションをベースにCBをも押し上げる攻撃にある。CLではグループステージ突破を決め、決勝トーナメント初戦ではリヴァプールと対戦する彼らインテルの戦術を分析していく。

基本布陣

GKはビッグセーブを連発する守護神ハンダノビッチ。右CBに対人守備に長けたシュクリニアル、中央に鋭い楔も打てるデフライ、左に様々な局面で攻撃に絡めるバストーニが入る。右WBに推進力のあるダルミアンやダンフリース、左に本来アタッカーのペリシッチが起用される。アンカーにチームの心臓であり攻撃の要となるブロゾビッチ、左IHにアンカーをサポートできるチャルハノール、右IHにサイド攻撃と2トップのサポートを行うバレッラが入り中盤を構成する。2トップの一角にフィジカルが強くポストプレーをこなせるジェコ、もう一方には巧みな技術を駆使してゴールを狙うラウタロ・マルティネス、ライン間のスペースに入ってボールを受けるのが得意なコレアが起用される。

チームのスタイル

インテルは攻撃時・守備時共に5-3-2をベースに展開する。攻撃においてはアンカーのブロゾビッチを中心にゆったりとしたビルドアップから前進を図り、中盤のポジションチェンジでスペースを生み出し空いたエリアを突いていく。
守備においては積極的に攻撃方向の制限をかけることはしないものの、中盤の豊富な運動量を活かし穴の開かないようスライドを行って守備ブロックを維持する。カウンターでは2トップにIHやWBが追随することでゴールに迫り、ボールを奪われたトランジション局面では近くの選手が即時奪還を図りつつ周囲の選手は定位置に戻る。

ビルドアップ

ビルドアップはアンカーのブロゾビッチが中心となり、セーフティな状態でボールを前進させていく。運動量の豊富なブロゾビッチはDFライン付近で積極的にボールを受け、代わりに両脇のCBを押し上げることでボールを前進させていく。DFラインを頻繁に出入りするため、ボールを奪われた際に陣形が乱れてしまうケースが見られるのが玉に瑕であるが、「どのエリアから前進した方が効率良く前進できるか」を瞬時に判断する戦術眼に長けた選手であり、味方に対する要求も激しいため攻撃自体は良い方向に回っていく。

彼の動きに呼応するのがシュクリニアルとバストーニだ。中央のデフライが低い位置に下がりバックパスのルートを作ることで、同時に両脇の2人の間のパスルートも開通するというのもインテルの陣形の良い点だ。このルートが空いているということは敵のブロックを揺さぶれるだけでなく、逆サイドにセーフティが確保されているということでもあるため、中央に向かってドリブルでボールを運ぶこともできる。

特にバストーニは足の裏や身体の向きで守備陣を欺きパスコースを作り出す能力を持ち合わせているため、中央に運ぶことで無数にパスコースを増やすことができる。加えてインナーラップに空中戦要員と、彼の存在はインテルの攻撃に多様性を持たせるものとなっている。

シュクリニアルも同様であるが、特にバストーニはインナーラップで攻撃参加する傾向が強い。低い位置から最前線に上がっていくため敵からするとマークにつきにくい動きだ。周囲の敵味方の位置関係を見て的確にポジションを移動して攻撃に絡んでいく。

バレッラによるスペースメイク

3バック+アンカーでのビルドアップに呼応するのがIHだ。基本的にボールサイドのIHが定位置から外れる動きをすることでスペースメイクとポジションチェンジを行い攻撃の展開を促していく。右のバレッラは外に流れる動きを、左のチャルハノールは低い位置に降りる動きを頻繁に見せる。

まずバレッラの動きを見ていく。彼はチャルハノールに比べてサイドに流れる傾向が強い。サイドの高い位置、低い位置どちらに流れるかはWBの位置によって変わる。

高い位置に流れる場合、WBからFWへ斜めのパスコースを創出するのに効果的な動きとなる。この楔が打ち込まれることでバレッラ自身はデコイの役割となるものの、攻撃の幅が格段に広がることとなる。

低い位置に流れる場合、彼自身がフリーの状態でボールを受けられるケースが多い。なぜなら、WBのダンフリース(ダルミアン)が敵SBとマッチアップ、HVのシュクリニアルが敵WGとマッチアップしているため、その中間に入ることができるからだ。

加えて、シュクリニアルがオーバーラップを仕掛けるための起点になることもできる。シュクリニアルは通常絞った位置にポジションをとっているため、オーバーラップすると「後→前」に加えて「内→外」の移動となりマークが剥がれやすくなっている。オーバーラップの効果が倍増する動きだ。バレッラはそんな彼を的確に使うことができる。

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とんとんさん、ありがとうございました!

続きは後編で、昨年ミランから移籍し活躍しているチャルハノールのチームにおける役割や、チームが抱える課題について迫ります。ぜひ続けてお楽しみください!


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それではまた!



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