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「鳥の眼」で観るUEFAチャンピオンズリーグ〜リールのワンポイント分析〜

こんばんは!

とんとんさんと弊社のコラボでお送りさせていただいている『「鳥の眼」で観るUEFAチャンピオンズリーグ』。今回は、明日2月23日にチェルシーとの闘いに臨むリールのワンポイント戦術分析をお送りします。

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基本布陣は4-2-2-2。

今冬右SHイコネがフィオレンティーナ、左SBマンダバがアトレティコ・マドリードへと移籍。

守備

◆4-2-2-2の陣形にてじわじわと敵を押し込んでいくプレッシングと、ハーフウェイラインをプレス開始位置とするブロック守備の両方を実行できる。

◆ユルマズとデイヴィッドの2トップが的確に相手の中盤の選手を消しながらDFにプレッシングをかけ、後方の選手が連動してプレスをかけていく。左SHのバンバは中央をカバーする絞り込みで中盤の守備を助け、SBへのパスを未然に防ぐポジショニングで2トップの負担を軽減、プレッシングの機能性を高めている。

◆中盤ではフィジカルコンタクトに強いゼカとアジリティに長けたレナト・サンチェスがコンビを組む。共に奪取力はあるもののインターセプトによる奪還はさほど多くない。

攻撃

◆ボールを奪ってからの速攻が武器。コンパクトな守備陣形を形成しているため、ショートパスをつなぎやすい状態となっている。敵が即時奪還を目指してプレッシングをかける際、1~3本のショートパスで相手のプレスをいなしてから展開を図っていく。彼らの注目ポイントの一つ。

◆CFのユルマズはサイドに流れる傾向が強い。入れ替わるようにSHが中に絞り込む。この入れ替わりの頻度は少なくないため、リールの前線はどのポジションでも柔軟に対応する力が必要となる。

中央では

①サンチェスが底、ゼカ(アンドレ)がポジションを上げCFデイヴィッドが1列降りた3センター

②ゼカ(アンドレ)が上がらずSHを加えた台形

が形成されるケースが多い。4-2-2-2というシステム上、中央で台形ができるのは当然ではあるが、片側のSHが絞ることで形成される点、レイオフを扱うという点が特徴となっている。

レイオフパスの抜群に上手いデイヴィッドを中心に、リールはショートパスを巧みに扱うことのできるチームであるため、ショートパスを駆使して中央で主導権を握るための配置なのである。

ユルマズが流れない場合幅をとるのはSBとなるが、常に高い位置をとることはしない。また、常にどちらか一方のSHが絞っている(主に左サイド)状態ということになる。

ゼカは前進して攻撃に加わることもできるが、彼の上がったスペースを埋める動きは少なく、カウンターに使われるスペースの発生にもつながる。

◆SHはハーフスペースに絞るだけでなく降りることで味方SBを押し上げる動きもこなす。

注目プレイヤー

◆最注目プレイヤーはカナダ代表CFデイヴィッド。ライン間に降りてのレイオフパスで攻撃にリズムを生み出し、ボールを持てば長いリーチで相手をいなすドリブルを駆使し、ゴール前では相手を背負ったポストプレーをこなす。献身的かつ効果的なプレッシングもできる万能型のプレイヤーだ。

◆バイエルン・ミュンヘンでこそ活躍することができなかったが、レナト・サンチェスが高いパフォーマンスを見せている。アジリティの高さを攻守両面に活かし、中盤の底でショートパスを中心にリールの攻撃を組み立てている。

◆中盤でフィジカルを活かしたボール奪取、そこからの攻撃参加で存在感を発揮するCHのゼカ、左SHとして主に守備面で多大な貢献を見せるバンバがチームのバランスを支えている。

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とんとんさん、ありがとうございました!

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