
東京五輪サッカーメキシコ代表コーチ 西村亮太さんインタビュー(前編)〜指導者を目指すきっかけとメキシコとの出会い〜
こんにちは!
明日3月21日が春分の日ということで、暦の上では三連休ですね。お休みの方もお仕事の方も、いかがお過ごしでしょうか。
本日はなんと、昨年開催された東京オリンピックでU-24日本代表チームとも対戦したメキシコ代表チームでコーチを務め、現在もメキシコのチームでご活躍されている西村 亮太さんのインタビューを公開させていただきます。
実は西村さんは、2020年から弊社の映像分析ツールFL-UX(フラックス)をご利用下さっており、昨年の東京五輪メキシコ代表チームの指導にもFL-UXをご活用下さっていました。(大舞台にFL-UXを連れて行ってくださり、本当にありがとうございます・・・!)
今回のインタビューでは、FL-UXについてのお話に加え、西村さんがメキシコでご活躍されるに至った経緯や、メキシコ代表コーチを務められていた時のお話などもお伺いすることができました。
日本から遠く離れたメキシコという土地で、いったいどのようにして現在のポジションを獲得したのか・・・と、気になる方もたくさんいらっしゃると思います。(実は私もその一人でした。)その辺りのお話もたくさんお話しして下さったので、ぜひ楽しみに読み進めていただけたらと思います。
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RUN.EDGE:本日はお忙しい中お時間いただきまして誠にありがとうございます。本日は、日常でのFL-UXのご活用についてはもちろんですが、昨年の東京五輪でメキシコ代表のコーチをされていた時のお話や、メキシコでご活躍されている西村さんのキャリアのお話など、色々とお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。
西村さん:よろしくお願いいたします。
指導者を目指すようになったきっかけ
RUN.EDGE:早速ですが、西村さんは高校生の時からサッカー指導者になることを考えられていたと伺いましたが、サッカー指導者を目指されるようになったきっかけについて教えていただけますでしょうか。
西村さん:はい。僕が高校生の頃、選手としてプレーしていたチームのコーチが、僕が今まで見たことがない景色を指導者として見せてくれたんです。新しい戦術の部分だったり、サッカーに対する考え方の部分だったり。その方からもらった言葉が当時の僕自身の成長に繋がったので、自分もそのような、選手の成長を後押しできる指導者の仕事がしたいと思うようになりました。
RUN.EDGE:そうなんですね。大学卒業後、筑波大学の大学院に進まれたと伺っています。筑波大学はプロのサッカー選手、指導者を数多く輩出していることで有名ですが、そこでの経験はいかがでしたか?
西村さん:もう本当に刺激しかなかったです。選手も、そして指導者を目指して入ってくる人たちも本当にトップレベルの人ばかりでした。そういった人たちに、自分も追いついて追い越してやるぞっていう気持ちで毎日過ごしていましたね。
RUN.EDGE:当時からプレー分析もされていたのでしょうか?
西村さん:当時は分析というよりは、学生コーチとして大学生の選手の指導に携わらせてもらっていて、そこで選手にプレーコンセプトを視覚化して伝えるために映像を使ったりしていました。本格的に分析を始めるきっかけになったのは、日本サッカー協会の指導者講習会の補助学生として携わらせてもらった時ですね。
メキシコとの出会い
RUN.EDGE:大学院時代に様々なご経験をされていたのですね。その後、メキシコに行く決断をされたきっかけについて教えていただけますでしょうか。もともとメキシコという国を目指されていたのですか?
西村さん:元々海外に行きたいっていう思いはありました。でも、実は、特にどこの国に行きたいみたいなのは特にありませんでした。そんな時にちょうど日本とメキシコの交換留学プログラムがあることを聞いて、そのプログラムを使ってメキシコに行ったのがきっかけです。
RUN.EDGE:そうだったんですね。初めは結構大変でしたか?
西村さん:はい。僕みたいな、全然選手として結果を残したこともない指導者が強みを持つために何をしないといけないかということを考えた時に、一番早かったのが海外に行くことだと思いました。そこで他の人が誰も経験していないことを経験して、他の人が学んでいないことを学んで自分の強みにしたいという思いがありました。メキシコに着いた当初はやっぱり全くスペイン語が分からなかったのでやっぱり大変でした。
RUN.EDGE:そこからスペイン語を勉強されたんですね。
西村さん:はい。交換留学プログラムの一環として午前中は語学学校で勉強してスペイン語を勉強して、午後は各々自由に活動できる時間があったので、その時間を使って色々なチームを見に行ったり、という生活をしていました。
カオスと魅力に溢れる国・メキシコで生き残るために
RUN.EDGE:メキシコでの生活はどうでしたか?
西村さん:日本と本当に正反対で、生活のリズムの日本と全く違う。ある意味カオスでした。笑 そういった中で生きていくのは、初めは簡単なことではありませんでしたが、今となってはそんな刺激的なメキシコがすごく好きですね。
RUN.EGDE:カオスな部分もありながら、刺激的で魅力もたくさんある国ということですね。笑 そんなメキシコで、というか、メキシコに限らずですが、海外だと「自分をどんどんアピールしていく力」がより求められると思うのですが、西村さんがメキシコで生き残っていくために工夫されていたことや心がけていたことなどがありましたら教えていただけますでしょうか。
西村さん:そうですね、本当におっしゃる通りで、自分からどんどんいかないともう何もできずに終わってしまう、というような環境だったので、ダメ元というか、初めはもう恥を捨ててがむしゃらにいきました。話したい相手を3時間待ち伏せしたり。笑
また、特に初めはスペイン語もできなかったので、そういう時から映像で補いながら相手に伝える、ということは意識してやっていたと思います。
RUN.EDGE:3時間待ち伏せはすごいですね・・・!日本と色々な意味で正反対の環境での生活、本当に大変だったんですね。ここからは、そんなカオスな生活を乗り越えてメキシコ代表のコーチになられた経緯と、代表コーチとしてのご経験について聞かせてください。
(続きは後編で)
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西村さん、ありがとうございました!
ぜひ続けて、後編の方もお楽しみください。
西村さんもご利用されている映像分析ツールFL-UXの詳細は下記のページからご覧いただけます。